プロジェクト管理

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プロジェクト管理

プロジェクト管理は、成果物の品質・納期・コストをコントロールしながら、関係者との調整や進捗管理を行う複合的な業務です。
しかし現場では、

  • タスク進捗の把握が属人化しやすい
  • 会議の議論が整理されず結論が曖昧になりがち
  • スケジュール遅延の兆候がつかみにくい
  • 定例報告書や資料作成に時間がかかる

といった課題がよくあります。

生成AIは、タスク整理・議事要約・リスク整理・関係者とのコミュニケーションなど、プロジェクト管理の多くの場面をサポートできます。
以下では、一般のビジネスパーソン向けに「実務で使いやすいプロンプト例」をまとめます。

① タスク・進捗管理

プロジェクト全体の状況把握や、実行計画の整理に活用できます。

プロンプト例

プロジェクトのタスク洗い出し

あなたは〇〇プロジェクトのプロジェクトマネージャーです。
以下のプロジェクト概要をもとに、必要なタスクを「フェーズ別」に洗い出してください。

【プロジェクト概要】
[ここに目的・スコープ・成果物を記載]

出力では、各フェーズごとに次の情報を整理してください。
・主要タスク名
・担当部署または担当者(仮でも可)
・開始予定日/終了予定日(目安で可)
・依存関係(このタスクの前提となるタスクがあれば記載)

タスクの優先度づけ

以下のタスクリストをもとに、優先度を「Must/Should/Could」で分類してください。
各タスクについて、「なぜその優先度なのか」という理由も1行ずつ添えてください。
[タスクリストを貼り付け]

進捗ステータスの可視化(簡易ダッシュボード化)

以下の進捗メモをもとに、タスクを「完了/進行中/遅延/未着手」に分類してください。
そのうえで、
・特に注意すべき遅延タスク
・今週中に対応が必要なポイント
を箇条書きで整理してください。
[進捗メモを貼り付け]

② リスク・課題管理

リスク抽出や対策検討など、「漏れなく・体系的に考える」ことをAIに手伝わせることができます。

プロンプト例

リスク洗い出しと影響度評価

あなたは〇〇プロジェクトのPMO担当です。
以下のプロジェクト情報をもとに、プロジェクトの主なリスクを整理してください。

【前提情報】
[プロジェクトの制約・外部依存などを記載]

出力では、各リスクについて
・リスク内容
・影響度(高/中/低)
・発生確率(高/中/低)
・予防策
・発生した場合の対応策
を表形式または箇条書きで示してください。

課題管理リストの整理

以下の課題メモを、課題管理表として整理してください。

各課題について、
・課題内容
・原因
・影響(どの範囲に影響するか)
・優先度
・担当者
・対応期限
を明確にしてください。
また、経営層や他部署へのエスカレーションが必要な課題があれば、その旨も明記してください。
[課題メモを貼り付け]

週次報告から「リスク兆候」を抜き出す

あなたはPMO担当です。
以下の週次進捗報告を読み、リスクの兆候と思われる記述を抜き出してください。
それぞれについて、
・リスクの内容(簡潔な要約)
・なぜリスクと考えられるのか(理由)
・今のうちに打てる対策案
を整理してください。
[週次報告の要約を貼り付け]

③ ステークホルダー調整・会議運営

議事録要約・決定事項整理・次アクション明確化など、「会議の後の整理」をAIに任せることができます。

プロンプト例

会議議論の要点整理

以下の会議メモをもとに、
・決定事項
・今後検討すべき事項(未決定の論点)
・次回会議までのアクションアイテム(担当者・期限付き)
を整理してください。
[会議メモを貼り付け]

ステークホルダーごとの留意点を整理

あなたはプロジェクトリーダーです。
以下のステークホルダー情報をもとに、
・各関係者の役割
・その人がプロジェクトに期待していそうなこと
・コミュニケーション上の注意点
を整理してください。
可能であれば、表形式で出力してください。
[ステークホルダー情報を貼り付け]

会議のファシリテーション台本作成

次の条件で進行するための「会議ファシリテーション台本」を作成してください。

【会議情報】
・目的:〇〇プロジェクトの進捗確認とリスク共有
・時間:60分
・参加者:プロジェクトメンバー、外部ベンダー担当者
・主な議題:進捗報告/リスク共有/今後2週間の計画

台本には、
・オープニングで伝えるべきこと
・各議題の進行手順と目安時間
・議論が止まったときに投げられる補助質問
・最後のクロージングメッセージ
を含めてください。

④ 定例報告・資料作成の効率化

週次報告や完了報告など、「型が決まっている文書」はAIにドラフトを作らせると効率的です。

プロンプト例

週次報告書のドラフト作成

あなたは〇〇プロジェクトのPMです。
以下のメモをもとに、週次報告書のドラフトを作成してください。

【メモ】
[今週の実績・数値・課題・来週計画などを箇条書きで貼り付け]

報告書には、
・今週の主な実績
・スケジュールや品質に影響しうる課題
・来週の計画
・必要な意思決定やサポート依頼事項
を含め、経営層にも伝わる簡潔なビジネストーンで書いてください。

成果物レビューコメントの整理

以下のレビューコメントを、
・必ず対応すべき指摘
・可能なら改善したい指摘
・参考意見
の3つに分類してください。
各コメントに対して「対応方針(対応する/今回は見送るなど)」の一言メモ案も付けてください。
[レビューコメントを貼り付け]

プロジェクト完了報告の骨子作成

あなたは〇〇プロジェクトのプロジェクトマネージャーです。
以下のプロジェクト実績をもとに、完了報告書の骨子を作成してください。

含めたい項目:
・プロジェクト概要(目的・期間・体制)
・成果物一覧とKPI達成状況
・成功要因
・課題と学び
・次回同種プロジェクトへの提案事項

各項目ごとに、書くべき内容のポイントを箇条書きで整理してください。
[プロジェクト実績メモを貼り付け]

プロジェクト管理における安全な活用のポイント

  • 機密情報や個人情報はそのまま入れず、必要に応じて匿名化・抽象化してからAIに入力する
  • AIが提案したスケジュール・リスク整理は、そのまま鵜呑みにせず、PMや関係者が必ず目を通して現実性を確認する
  • 「誰が何をいつまでにやるか」といった責任・権限の最終決定は、人間側で行う
  • 自社のプロジェクト管理ルール(使用ツール、フォーマット、承認フローなど)に合わせて、AIの出力を調整する
  • ハルシネーション(もっともらしいが誤った情報)が混ざる前提で、重要な部分は必ず複数の情報源で確認する

問題

問題1 プロジェクトのリスク整理プロンプト作成

あなたはシステム開発プロジェクトのPMO担当です。
下記の前提条件を踏まえて、生成AIに「リスク整理」をさせるプロンプトを作成してください。

  • 外部ベンダーに依存する工程が多い
  • 顧客による仕様変更が頻発している
  • リリース期限が厳しい
  • テスト環境の準備が遅れている
解答プロンプト例

あなたはシステム開発プロジェクトのPMO担当です。
以下のプロジェクト条件をもとに、リスク整理を行ってください。

【前提条件】
・外部ベンダーに依存する工程が多い
・顧客による仕様変更が頻発している
・リリース期限が厳しい
・テスト環境の準備が遅れている

出力では、

  1. 発生しうる主なリスクの一覧
  2. 各リスクの影響度(高/中/低)
  3. 各リスクの発生確率(高/中/低)
  4. 予防策と、実際に発生した場合の対応策
    を整理してください。
    漏れのない視点で、技術・スケジュール・コスト・品質・コミュニケーションなどの観点から検討してください。
生成AIの回答例

リスク1:開発遅延
 影響度:高/発生確率:中
 予防策:進捗報告+レビュー頻度増加
 対処策:優先度再整理、リソース再配置

リスク2:仕様変更コスト増
 影響度:高/発生確率:高
 予防策:変更管理プロセス導入
 対処策:スコープ調整、追加予算相談

問題2 週次報告書ドラフト指示プロンプト作成

あなたは〇〇プロジェクトのPMです。
次のような情報がチームから共有されています。

  • Aタスク:進捗80%、残り2日で完了見込み
  • Bタスク:外部ベンダー側の作業遅れにより1週間遅延
  • リスク:環境構築メンバーが不足しており、テスト準備の遅延が懸念される
  • 次週:テストフェーズ開始予定

これを踏まえ、生成AIに「経営層向けの週次報告書ドラフト」を作成させるプロンプトを作ってください。

解答プロンプト例

あなたは〇〇プロジェクトのプロジェクトマネージャーです。
以下の情報をもとに、経営層向けの週次報告書ドラフトを作成してください。

【今週の進捗】
・Aタスク:進捗80%、残り2日で完了見込み
・Bタスク:外部ベンダー側の作業遅れにより1週間遅延

【リスク】
・環境構築メンバーが不足しており、テスト準備の遅延が懸念される

【来週の予定】
・テストフェーズ開始予定

報告書には、

  1. 今週の主な成果
  2. 遅延・課題(原因と影響範囲を含む)
  3. 来週の計画
  4. 経営層に相談・決裁をお願いしたい事項(あれば)
    を含めてください。
    経営層が短時間で状況を把握できるよう、簡潔で客観的なビジネストーンで作成してください。
生成AIの回答例

今週の実績:Aタスク大幅進展

遅延:Bタスク遅れがクリティカルパスに影響

来週:テスト準備完了後に開始

経営層依頼:追加要員の検討が必要

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